♥ title 5
私達には もう愛し合う 時間が無い
メロには やるべきことが ある
行くべき場所が ある
追い越すべき者が いる
私は 恋人の勝利を信じ 送り出すべきだ
恋人といっても 付き合ってから 一度も らしいことを言われたことが無い
意地悪な笑み以外の 笑顔を見せてもらったことが無い
なのに
なのに
電球の切れた 暗い玄関で 見送る私に
泣きそうな程 綺麗な 笑顔で
「愛してる」
メロが初めて口にした その言葉
それは 私に 喜びと 哀しみを産み落とした
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(それでも出会えてよかった)